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『携帯戦隊デアウンジャー』 第2回「恐怖!迷惑メールの嵐」 [♂4 ♀1 N/A1]

キャスト

 ♂4  ♀1  N/A 1 計6人

 ナレーター この脚本の案内役
 赤(レッド) ♂ 19歳 川西コウジ この春からカフェに勤務
 青(ブルー) ♂ 17歳 金城ダイスケ 高校3年生
 黄(イエロー) ♀ 19歳 ミユキ 家庭教師
 シールド長官 ♂ 20代後半と思われる。
 餡子熊王(アンコ・くまおう) ♂ スパム帝国の皇帝
 
 怪人ハンバーグ缶(アンコ熊王が兼任してください)
 大学生(シールド長官が兼任してください)
 大学生の父ブルーが兼任してください)
 大学生の母イエローが兼任してください)


発表用テンプレ
ナレーター()・赤コウジ()・青ダイスケ()・黄ミユキ()・シールド長官()・アンコ熊王()



ナレーター「8年前。とある大学生が両親から携帯電話を贈られた。その直後、怖い兄ちゃんにインネンをつけられた大学生は、愛する両親をその目の前で、新品の携帯電話に封印されてしまったのである。怖い兄ちゃんは、自分こそがスパム帝国のエンペラー、アンコ熊王であると名乗った!」

餡子熊王「むにゃらむにゃらむにゃら、携帯電波神よ、この者共を電波空間に収監したまえ・・・はぃ、ドオオオオオオオオォオォォオオォォォォォン!」

「うっ、うわぁぁああ!な、何だ・・・引きずられる・・・!」
「あ、お父さん、助けてぇ!あああああ!」

大学生「とっ、父さん!母さん!!」

餡子熊王「ふっふっふ、両親を返してほしくば、スパム帝国まで取り返しに来るがいい!はっはっはっはっは・・・!!」

大学生「許すもんか・・・絶対に許すもんか・・必ず父さんと母さんを取り戻して見せる・・・!」

 

ナレーター「ドラマスペシャル。携帯戦隊、デアウンジャー。 第2回。【恐怖、迷惑メールの嵐】。尚、当番組は大人の事情により今回から番組名を変更してお送りしております。またR15指定に抵触する表現を含む場合がございますので、15歳以下の方は上演・観劇をお断りしております。ご了承下さいませ。さて物語は、東京原宿のカフェ「昼下がり」へと舞台を移す」

コウジ(赤)「はあ・・・、誰が片付けるんだろう、このがれきの山・・・」

ナレーター「昨日、カフェにやってきた一組のカップル、そして突然現れた怪人メロディアン。その壮絶な出来事を、カフェに勤めているコウジは思い返していた。」

コウジ「テーブルもガラスも無茶苦茶・・・店長も行方不明で帰ってこないし、営業なんかできるわけないし。当分休業だな・・・給料ちゃんともらえるのかなぁ」

ナレーター「ちらかった床を歩くとガシャガシャとガラスの割れる音がした」

コウジ「・・・何でこんな事になったんだ?俺、まじめに働いてたじゃん?・・・あ、そうだあのカップル、なんかふざけた高校生と入ってきた、確か・・・ミユキさんって言ったな!あの時に来てたあの二人・・・あの時からなんか変な事になったんだ。きっとそうだ・・・でもかわいかったなぁ・・・ミユキさん。怪獣いらないから、みゆきさんだけまた来てくんないかなー、ミユキさーーーーーん!」

ミユキ(黄)「はぃ?」

コウジ「・・・は?」

ナレーター「店の入り口から中をうかがっているのは黒のスーツ姿に身を包んだミユキであった」

コウジ「ミユキ・・・さん?」

ミユキ「はい・・・ミユキ・・・です。あの・・・「昼下がり」にいるコウジさんに会いに来たんですが」

コウジ「はっ・・・はいぃ?僕にぃいイ?」

ナレーター「突然の出来事。しかし目の前にいるのはまぎれもない、昨日出会った女性みゆきだった」

ミユキ「大丈夫ですか?あの・・・これを見て来たんですが」

コウジ「携帯電話・・・?なんですかこれ?」

ミユキ「あの、メールです。」

コウジ「今日の午後1時57分、昼下がりでレッドと待っています。来てください。シールド長官・・・?シールド長官!あの時に電話で聞いた・・・でもなぜ??」

ミユキ「改めまして。ミユキです。イエローです。あなたはレッドね?」

コウジ「レッド・・・?コッ、コウジです。お願いします」

ナレーション「挨拶を終えるとガシャガシャと瓦礫の上を歩いて、カウンター席につこうとするみゆき」

ミユキ「長官は?」

コウジ「は・・・?知りません・・・あの、今日は店は休業とさせていただいているんですが・・・」

ミユキ「うん。これ買ってきたから一緒に飲も」

ナレーション「ミユキはバッグの中から缶コーヒーを取り出す。」

ミユキ「はい、レッド。・・・隣、座んなょ」

コウジ「・・・はぁ・・・(隣・・・?て、照れるな・・・あ、缶コーヒー、暖かい・・・)・・・あ、あちっ、あちち!」

ミユキ「あとダイスケくん、遅れるって」

コウジ「ダイスケくん?」

ミユキ「ほら、昨日の・・・覚えてない?ブルーよ。長官もまだみたいだし・・・」

コウジ「ブルー?長官?・・・あの、よくわからないんですけど」

シールド長官「まだわからないのかい?どのあたりが」

コウジ「えぇ、あの・・・レッドとかブルーとか、あとあの携帯電話・・・ってどぁあぁああああ!!」

ナレーション「どこからともなくカウンターの内側に、シルバーのタイツに身を包んだ長身の男が現れた。髪は短く、細いサングラスのむこうの瞳はどことなく穏やかだ。胸元には長官の印であろうか赤と黒のラインが光る」

シールド長官「ご挨拶だな」

コウジ「だっ、誰ですか・・・」

シールド長官「私がシールド長官だ。はじめまして、レッド、そしてイエロー」

みゆき「はじめまして。長官。」

コウジ「は・・・はじめまして・・」

シールド長官「まずはじめに君たちは選ばれた戦士である事を伝えておく。インターネットが一般家庭レベルまで普及しはじめて既に10年。インフォメーションテクノロジー、つまり情報技術は飛躍的な進化をし、世の中はますます便利になっていく。・・・しかし実際はどうだ?手に取れる情報量は増えたかもしれないが、それが嘘か本当かはなかなか判断できない。はびこるネカマ達、嘘にまみれた出会い、売春、援助交際、頼みもしない迷惑メールは昼夜を問わず送られてくる!これは本当に便利と呼べるのか?平和と呼べるのか?
・・・我々宇宙国際警察が調査した結果、嘘の情報ばかりを流し、社会を混乱させようとしている悪の組織が存在する事が判明した。その名は「スパム帝国」!」

コウジ「スパム帝国?!」

シールド長官「そうだ。世界中の迷惑メールは元より、多くの迷惑行為はこのスパム帝国の情報操作が原因である可能性が強いのだ。そのスパム帝国の頂点に立つ男の名はアンコ熊王と呼ばれている!」

コウジ「アンコ・・・熊王・・・」

ミユキ「アンコ熊・・・闇黒魔王!」

シールド長官「そうだ。アンコ熊王。この男を頂点とした悪のモンスターたちが、ピラミッド型の組織形成をしているのがスパム帝国の実態と思われる!」

ダイスケ(青)「ふぅーやっと見つけたぜ」

ナレーション「学生服の白いシャツをだらしなく外に出した茶髪の男が現れた」

ミユキ「あ、ダイスケくん。遅かったじゃない」

ダイスケ「お。みなさんおそろいで。ダイスケ・ザ・ブルー登場!・・・てなわけだ。お嬢さん、お隣よろしいですか?」

ミユキ「どーぞ♪」

シールド長官「待っていたぞ。ブルー。」

ダイスケ「あ、ども・・。ヨロシクっす。」

シールド長官「全員が揃ったところで君たちに渡しておく物がある。宇宙国際警察が極秘に開発した新型の携帯電話だ。そして君達の戦いをサポートする最重要ツールだ。今後、君達はこのケータイを常に身に着けておいてくれ。」

ナレーション「輝くシルバーボディーに赤と黒のライン。これこそがデアウンジャーのしるし、ネオケータイKTD-305iだった!」

シールド長官「尚、このケータイは通常の電話ももちろん可能であるが、その際は通常の通話料金がかかる。これはメンバー各自の負担であるので長電話には注意してくれ。宇宙国際警察への緊急連絡はもちろん無料だ。」

コウジ「これが・・・これがケータイか!」

ナレーション「初めての携帯電話を手にし、コウジの中に熱く湧き上がる思いがあった。それはまさにレッドとしての責任とコウジの思い、真っ赤に燃えあがる正義の炎であった。・・・しかし同じ頃、スパム帝国の秘密サイトでは・・・」

怪人ハンバーグ缶「フフフ・・・間もなく完成だ。このシステムを稼動させれば東京の全ての携帯電話システムはマヒし、その全ての回線は我々スパム帝国の手中に落ちる。全ての電話はワンコールで切れ、迷惑メールのみが渦巻く恐怖のネットワーク社会がそこに現れるというわけだ・・・。フフフ・・・ふハハハハハハ!悪のプロクシーサーバ起動!システムは125通りの経路を通じて電話会社のシステムを乗っ取り、過大な電流を送信!およそ半数の携帯電話は爆発する!・・・・システム、起動!」

ナレーション「その瞬間、ミユキのバッグの中から携帯の呼び出し音が鳴った」

ミユキ「あ、メール。・・・誰これ?怪人ハンバーグ缶?・・・パーティーの始まり・・?何なの?」

シールド長官「イエロー!危ない!そのケータイを外に向かって投げろ!」

ナレーション「シールド長官はみゆきの手からケータイを奪い取り、店の外へ向かって投げつけた!次の瞬間、爆発音が響いた!」

ミユキ「きゃぁあぁああ!」

ナレーション「続いてダイスケの尻ポケットにあった携帯電話が同じく爆発した!」

ダイスケ「痛っテぇ!あちっ、アチチ、アチッ、」

シールド長官「大丈夫か、ブルー!イエロー!・・・監視カメラ作動!」

ナレーション「カフェ昼下がりの壁にかけられていたプラズマディスプレイが東京の街を映し出した。そこに現れたのは街のあちこちから無数にあがる小さな煙、そして怪我をした人々だった」

コウジ「こっ・・・これは!」

シールド長官「・・・間違いない。スパム帝国はついに一般市民を巻き込んだ無差別攻撃を開始したんだ」

ミユキ「無差別攻撃?!」

ダイスケ「ひ・・・ひでぇ・・」

シールド長官「3人とも。ネオケータイは3台とも無事だ。これは宇宙国際警察の回線の存在を、まだ彼らが気づいていないという証拠だ。今なら彼らを強襲できる!」

ナレーション「コウジはプラズマディスプレイの画面に釘付けだった。・・・通話中だった男性は耳から血を流し、燃え上がるバッグを手に逃げ惑う女性、・・・これが・・・これがスパム帝国の仕業か・・・」

コウジ「お・・・・おのれスパム帝国め!何の罪も無い人々を・・・許せない!」

ナレーション「ネオケータイを手に取るとコウジは叫んだ!」

コウジ「行くぞ変身!・・・・着拒!!」

ナレーション「着拒とは、デアウンジャーの変身の合言葉である。まばゆい光があたりを包み、そして光は3つに分かれてはじけた!特殊電磁波はデアウンジャーのパワードスーツを形成、0.03秒以内に光学変身を完了させるのである!」

怪人ハンバーグ缶「フフフフ・・・東京は思い通りに壊滅状態だ・・次はさいたま・・・ダサイタマをターゲットにシステムを再起動だ・・」

ナレーション「鳴り響く警報サイレン。パトライトが派手に光った」

怪人ハンバーグ缶「なっ、なんだ・・・不審進入信号!・・・ルートは・・・原宿?な、なんだ・・?」

ダイスケ「へっ、正義の味方のお出ましってワケさ!」

ナレーション「モニターに映し出されたブルー、イエロー、レッド。」

怪人ハンバーグ缶「な、なんだ貴様ら!」

ミユキ「罪の無い人々を巻き添えにするなんて、許せないわ!私のプラダのバッグの恨み、思い知るがいい!」

ダイスケ「俺達は、ケータイを通じて平和な出会いを守る、」

ミユキ「携帯戦隊!」

コウジ「デアウンジャー!」

怪人ハンバーグ缶「おのれデアウンジャー・・・お前達の回線などすぐに特定してシャットダウンさせてやる・・・むむむ原宿のサーバダウン!ターゲットはさいたまだ。すぐに攻撃を開始するぞヒッヒッヒ・・」

ナレーション「しかしすぐさま、モニター画面に3人の姿が映し出された!」

ダイスケ「ところがどっこい!」

ミユキ「私達の電波は特殊電磁波よ!」

コウジ「東京を怪人の好きにはさせないぞ!」

怪人ハンバーグ缶「おのれこしゃくな!・・・ぬぅうぅ、このままではこちらの居所が突き止められてしまう。ここはひとまず姿をくらましておくか・・・。おのれ・・・許さんぞ、携帯戦隊、デアウンジャーめ・・!自爆装置起動!」

ダイスケ「うぉ!」

ミユキ「きゃぁあ!」

コウジ「な、なんだ?!」

怪人ハンバーグ缶「ヒヒヒ、こんなものはほんの挨拶代わり・・・。スパム帝国は貴様らデアウンジャーを必ず叩きのめしてやるからな・・・ヒッヒッヒッヒ・・・」

ナレーション「ひときわ大きな爆発が起こった!」

ダイスケ「うあぁあぁ!」

ミユキ「イヤァアァア!」

コウジ「ぐあぁぁあああ!」

ナレーション「・・・気が付くと変身は解け、ここはカフェ昼下がりだった。」

コウジ「・・・・ん・・痛てっ・・こ、ここは!・・・ブルー、イエロー!」

ダイスケ「・・あぁ・・・痛っ・・・だ、大丈夫、大丈夫」

ミユキ「痛たた・・・もぅ、なんで助けてくんないのょお!」

コウジ「す、すいません!・・・あ、あの・・コッ・・・コーヒーご馳走様でした!」

ナレーション「言うなり、コウジは店の外へ走り出した」

ダイスケ「な、なんだぁ、ありゃ・・・」

ミユキ「あたし、コウジくんの事、言ったんじゃないんだけどな・・・」

ダイスケ「うんうん、・・・ってそれ、俺ってこと?!・・・そんなぁー・・・」


ナレーション「河原の土手を登りついたコウジ。力こぶしをぎゅっと握り締める。」

コウジ「・・・誰も、俺はまだ誰も助けられてない・・・。だけどこの喜びとも悲しみともつかない、湧き上がってくる気持ちは何だ・・・」

ナレーション「コウジは押さえきれない熱い思いを胸に、とにかくがむしゃらに走り出した。それは一人の青年が、正義の力を手にした瞬間だった。ドラマスペシャル。携帯戦隊「デアウンジャー」。次回、「新たなる刺客」に、請うご期待!」

コウジ「ミユキさん、ミユキさん、ミユキさ・・・・っ、ミユキさーーーーーん!!」


(つづく)
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コメント 7

Baldhead1010

ご訪問、ありがとうございました。拙いブログですが、いつでもお越しください。
by Baldhead1010 (2005-06-09 14:35) 

ナイスあり~
で、エントリーを見ようと思ったら…
文字がぁぁぁー

コレだけ一斉に文字見ると自分…鬱になるので(汗
by (2005-06-09 17:38) 

ペガサス・ペン

baldhead101さん
こちらこそありがとうございます。

ウェイクさん
無理なさらないでください<m(__)m>
by ペガサス・ペン (2005-06-09 21:44) 

minagi

流れでこれもやりましたーw
面白いねぇw
でも長官キモかった・・服が。
http://rism.jog.buttobi.net/
by minagi (2005-06-21 04:04) 

ペガサス・ペン

minagiさん
「面白い」の一言をいただきたいだけでやっとりますんで、大変嬉しいです。また使ってね。
(よーく読むとミユキはバッグの恨みなんて無いんだよね別に…orz)
by ペガサス・ペン (2005-06-21 18:14) 

kamui_0828

どうも~☆ 今回やらせていただきましたv

こりゃ 面白いですわ~www

ぜひ また 違う台本も 使わせていただきますので よろしくですww

これからも いい台本 書いてくださいv
by kamui_0828 (2005-10-09 05:49) 

ペガサス・ペン

kamuiさん
ご利用ありがとうございます。
次回作にご期待下さい(自分で言うか?)。
by ペガサス・ペン (2005-10-11 19:35) 

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